君 の いない 部屋 愛 の 光 を 抱きしめ たら まだ いる 気 が し て。 過去の影 54: ゆめの世界

#7 無表情の笑顔…【7章】

君 の いない 部屋 愛 の 光 を 抱きしめ たら まだ いる 気 が し て

』本谷 有希子 新潮文庫 2009年3月1日発行 あたしってなんでこんな生きてるだけで疲れるのかなあ。 25歳の寧子は、津奈木と同棲して3年になる。 鬱から来る過眠症で引きこもり気味の生活に割り込んできたのは、津奈木の元恋人。 その女は寧子を追い出すため、執拗に自立を迫るが・・・。 誰かに分かってほしい、そんな願いが届きにくい時代の、新しい〈愛〉の姿。 芥川賞候補の表題作の他、その前日譚である短編「あの明け方の」を収録。 (新潮文庫解説より) 『ぬるい毒』に続いて2冊目の本谷有希子。 芥川賞を受賞した『異類婚姻譚』はまだ読まない。 もう少し別のものを読んでから、もうちょっと本谷有希子という人を知ったあとで読もうと思っています。 大した理由はありません。 それが私の〈癖〉なのです。 女子高生の頃、なんとなく学校生活がかったるいという理由で体中に生えてるあらゆる毛を剃ってみたことがある。 いきなりのこんな書き出しに、多くの読者は、のっけから何やら不穏な空気を感じ取ることになります。 しかも、書いているのが今が旬の(!?。 少なくとも私には、そんじょそこらの女子高生よりはるかに魅力的に感じるところの)女性作家ともなれば、何はともあれ読んでみたくもなるというものです。 しかしながら読んでみると、これが爽やかでも、ほろ苦くも、色っぽくもありません。 主人公の寧子(25歳)は手足が長く、それなりに美形であるようなのですが、ことさらにそれが描かれているような場面は、まあ、ありません。 ひと言で言えば、過激 - 感情の起伏が激しく、上か下かで真ん中がありません。 彼女はメンヘラで、仕方がないと言えば仕方がないのですが、自分の気持ちを上手にコントロールすることができません。 たとえば - バイト先のスーパーで一緒に働いていた男に気安くデートに誘われて、「こんな冴えないやつにすらなんとかなるかもと思われてるんだ」と思った瞬間から、彼女はいきなり鬱になります。 何度目とも知れないのですが、今回はそれなりに大波が来たと寧子は感じています。 そして、それはおそらく男がからし色のセーターにからし色のパンツを平気で合わせる人間で、ストッキングを被っているような顔をしていたのが余計だったからだと思っています。 おまけに、その男が好きだったという惣菜部の獅子唐の素揚げみたいな女が何をどう勘違いしたのか寧子に恨みを抱いたせいで、尚のことややこしい事態になります。 卑猥な言葉で中傷され、陰湿でくだらない言いがかりにとうとう心が折れた寧子は - 「お前らの安い恋のトライアングルに勝手に巻き込むんじゃねえよ」と怒鳴って怒られて、寧子はバイトをクビになります。 一事が万事、こんな調子。 そうかと思えば(と言うより、ほとんどがこっちなのですが)、部屋に籠って寝てばかりいます。 風呂にも入らず、一週間に一度くらいは洗濯などをするにはするのですが、すべてはおざなり、寝ては起き、またすぐ寝てしまうだけで日が過ぎます。 そんな寧子(の暮らし)を支えているのが、津奈木。 寧子はひょんなことから津奈木と同棲しています。 互いを見初めて、必然的に一緒に暮らすようになったわけではありません。 それは単なる偶然で、寧子には帰る場所がなく、津奈木が断らなかっただけのことです。 津奈木は雑誌の編集者で、3つある部屋のひとつは本や雑誌で溢れるばかりになっています。 2人の寝室が別にあるのですが、寧子は現在、本に埋もれた部屋で一人で寝ています。 そんな寧子に対して、津奈木は何も言いません。 文句も言わず、責めもしません。 彼は元来寡黙な男で、部屋から出ようとしない寧子に対しては「出てきたら」と、(寧子が言うには)馬鹿の一つ覚えみたいにいつも同じで、他に何を言うわけでもありません。 ここでも寧子は怒ります。 曰く、「ほらまたこの一言だ。 おい、お前は文章にたずさわってメシ食ってんだろうが、なんで自分の彼女に一番楽してんだよ、もっとちゃんと言葉考えてどうにかしろよ、実家貧乏なくせに」と(声には出さずに)あらん限り罵ります。 明らかに寧子は心を病んでおり、時に寝すぎて脳が腐り始めているのではないかとか、何かの不具合に遭遇したような場合、そう仕向けたであろう誰かから「見抜いているぞ」と言われているように感じることがあります。 地面を踏んでいるはずなのに足下には何もなくて、そもそも自分の周りには触れるようなものが一切なくて、自分は何にもつながってないんじゃないかと、(寧子自身が考えるに)甘ちょろい妄想で押し潰されそうになり・・・ そして、寧子のどこかにスイッチが入り、制御不能の暴走が始まるのです。 石川県立金沢錦丘高等学校卒業。 ENBUゼミナール演劇科に入学。 作品 「嵐のピクニック」「自分を好きになる方法」「異類婚姻譚」「江利子と絶対」「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」「ぬるい毒」「グ、ア、ム」他 『祝山』加門 七海 光文社文庫 2007年9月20日初版 祝山 光文社文庫 ホラー作家・ 『おめでとう』川上 弘美 新潮文庫 2003年7月1日発行 おめでとう 新潮文庫 『ポイズンドーター・ホーリーマザー』湊 かなえ 光文社文庫 2018年8月20日第一刷 ポイズ 『犬』赤松 利市 徳間書店 2019年9月30日初刷 犬 文芸書 大阪でニューハー 『選んだ孤独はよい孤独』山内 マリコ 河出書房新社 2018年5月30日初版 選んだ孤独はよい 『折れた竜骨(上)』米澤 穂信 東京創元社 2013年7月12日初版 折れた竜骨 上 創元推 『凍てつく太陽』葉真中 顕 幻冬舎 2019年1月31日第2版 凍てつく太陽 昭和二十 『悪人』吉田 修一 朝日文庫 2018年7月30日第一刷 悪人 新装版 朝日文庫 『コンビニ人間』村田 沙耶香 文藝春秋 2016年7月30日第一刷 コンビニ人間 36歳未婚 『推定脅威』未須本 有生 文春文庫 2016年6月10日第一刷 推定脅威• カテゴリー• 人気の記事 過去30日間• 93件のビュー• 92件のビュー• 78件のビュー• 60件のビュー• 60件のビュー• 52件のビュー• 51件のビュー• 47件のビュー• 47件のビュー• 45件のビュー• 43件のビュー• 41件のビュー• 41件のビュー• 40件のビュー• 40件のビュー.

次の

'97

君 の いない 部屋 愛 の 光 を 抱きしめ たら まだ いる 気 が し て

シンが、箱を机にしまったのを見計らったかのように、ヘミョンが訪ねて来た。 「お帰りなさい、シン」 「ただいま、姉さん」 「シン、今日はもう何も予定はない?」 「帰国の挨拶も終わったし、何もないよ」 「じゃあ、少し私と話をしない?」 こんな風に声を掛けられたのは初めてだったから、シンはちょっと警戒した。 「何よ、警戒して。 私と話すのが、イヤ?」 「そうじゃないけど。 姉さんがそんな風に言ったことって、記憶にないから」 「失礼ね。 可愛い弟と話したいだけじゃない」 「その言い方が、怖いんだって」 姉弟ならではの会話。 シンも本気で怖がるわけもなく、すぐにヘミョンを促して席を移動した。 「初めての海外公務は、どうだった?」 最初は、当たり障りのないそんな話から始まった。 「ところで、シン。 どうして、一度もチェギョンに連絡しなかったの?」 皇帝と同じようなことを、誰よりも心を開ける相手の姉にまで言われてしまった。 「父上にも言われた」 「お父様?でも、そうでしょうね。 朝の挨拶の時のチェギョンを見ていたら、誰だって言いたくなるわ」 理由さえも、同じらしい。 「・・・何で、皆してあいつの肩を持つんだ?」 「シン?」 「ユルはわかる。 ユルはあいつが自分の許婚だったと知ってるから。 それを支えにイギリスで暮らしてきたぐらいだから、わかる。 でも、何で陛下が?姉さんだって、会ったばかりの頃からあいつを気にして、あいつの肩を持って・・・」 「シン!あなた、本気で言ってるの?」 本心ではなかったのか、シンの言葉が止まった。 「シン。 チェギョンはチェギョンよ。 ファランじゃないの」 「姉さん!」 「私はあなたがファランと結婚して1週間もしないうちに海外へと出て行ったから、あなたが何を思い、考えているのかまではわからない。 でも、私にも言えることがあるわ。 シン、ファランとチェギョンは別の人間なのよ。 同じに考えてどうするの?」 「姉さん・・・」 「ファランがこうだったから・・・が、チェギョンに当てはまるわけないじゃない。 ちゃんと、チェギョン自身を見なさい」 その言葉に従えないのか、シンは返事をしなかった。 「シン。 恋愛結婚したって、愛が無くなることだってある。 でも、愛のない政略結婚をしたふたりの間には、永遠に愛は芽生えないのかしら?愛は無くなるだけの物なの?」 それでもなお返事をしないシンに、これ以上追い込んでもと思ったのか、ヘミョンは立ち上がった。 「それに、好きとか愛してるとか。 そういう感情は抜きにしても、人として接することは出来るはずよ。 チェギョンは、誰も知らない、それこそ別世界の皇太子妃という座やあなたに、一生懸命慣れようと理解しようと努力してるんでしょう?だったら、あなたもそれに応えなきゃ」 そう言うと、ヘミョンは答えを待たずに静かに部屋を出て行った。 小さく扉が閉まる音がすると、触れてほしくない話題に疲れたのか、それとも何かを考えているのか。 シンは腕を組み、そして目を閉じるとしばらくその場から動かなかった。 シンがタイで購入したネックレスがチェギョンに渡されるでも無く、態度が変わるでも無く、シンがタイへ行く前と何も変わらなかった。 「あ、いっけない。 忘れてたわ」 自室で宿題をやっていたチェギョンが、声を上げた。 英語の辞書を、学校でスニョンに貸したまま返してもらうのを忘れていた。 でも、辞書無しで宿題をやるのは、チェギョンには無理なこと。 「貸してくれるかなぁ・・・」 相変わらず必要最低限さえも話してくれないようなシンが、辞書を貸してくれるだろうか。 そう思いながらも、シンに話し掛ける理由が欲しいチェギョンは、これ幸いとシンの部屋へと向かった。 「シン君」 入り口で声を掛けてみたけれども、反応がなかった。 「シン君、いないの~?」 見つかれば叱られるかもしれない。 それでもチェギョンは、室内へと足を踏み入れた。 「アルフレッド。 身包みはがされなかったのね」 室内に入って、まず目に付いたのがアルフレッド。 シンがいない間、豆腐人形と一緒にチェギョンの傍にいたアルフレッド。 でも、シンが帰って来る日、チェギョンが作った服を着せたままアルフレッドを部屋に返した。 そのことについてシンは何も言わなかったけれども。 勝手に洋服を作ったこと、そしてそれを着せたことを不快に思っていたかもしれない。 だから、もしかしたらとっくに洋服を脱がされ、捨てられてしまっているかもしれないと思っていた。 それなのに、目の前のアルフレッドは、チェギョンが着せたまま洋服を身に着けている。 「あんたの持ち主はどこにいるの?」 アルフレッドを抱き上げながら、キョロキョロと周囲を見回すと。 今まで気付かなかった入り口が見えた。 しかも、不思議な赤い光が漏れて来る。 「何、あそこ」 好奇心旺盛なチェギョンが気にならないはずは無い。 アルフレッドをもといた場所に置くと、そちらへと足を進めた。 赤い光が漏れる暗幕を持ち上げると、すぐさま中から声が聞こえて来た。 「誰だ」 鋭い声に、一瞬返事が出来なかった。 その一瞬の間にシンは相手を確認したらしく、大袈裟なほど溜め息をつかれた。 「何しに来た」 「・・・冷たいのね」 部屋中に吊り下げられているシンが撮ったであろう写真の数々を、チェギョンは見上げた。 「きれいね。 これ、タイの写真?」 歴史的建造物や、夕陽の写真、きれいな花の写真など色々な物が吊り下げられている。 「見て見たいな」 「何をしに来たと聞いている」 チェギョンの呟きを無視するようにして重ねられた言葉に、チェギョンは不満そうにちょっと唇を尖らせた。 「英語の辞書、貸してくれない?クラスメイトに貸して、返してもらうの忘れてて」 そんなことがあるなど考えられないとばかりに、ひどく冷めた目で見られた気がした。 「取って来るから、ここから出ろ」 「何でよ。 見せてくれたっていいじゃない、こんなきれいな写真」 言っても無駄だと思ったのか、シンは暗室を出て行った。 「撮って来たのなら、見せてくれたっていいじゃない」 小さくここにはいないシンに向かって文句を言うと。 吊り下げられた写真、そして机の上に並べられた写真に目をやった。 「これは、何?」 机の端に置かれた、何の飾りも無い箱。 勝手に覗いてはいけないとは思うものの、好奇心には勝てず、そっとふたを開けてみた。 「・・・」 チェギョンは、箱を元通りに蓋すると、静かに暗室を出た。 そこへ、辞書を持ったシンが戻って来て、それを差し出した。 「ほら」 無造作に辞書を差し出したシンだったけれども。 「どうした?」 明らかに、つい数分前までと顔色や表情の変わったチェギョンに、思わず声を掛けた。 「・・・何でもない。 辞書、借りるね。 返すのは明日の朝でもいいかな?」 「明日は英語の授業無いから、明日中に返してくれればいい」 「そう。 じゃあ、借りるね」 どこか棒読みの返事をすると、チェギョンは逃げるようにして自分の部屋へと戻った。 (やっぱり、死んだ人には勝てないの?) シンとヒョリンがタイで顔を合わせたと聞いた時には、気にしていないという素振りが出来た。 ヒョリン本人に言われた時でさえ、強い態度に出られた。 シンから直接何かを言われたわけではないけれども。 シンの表情を見て、シンを信じられた。 箱の中に入っていた、在りし日のファランの写真に、その強さは呆気ないほどに崩れた。 (まだ写真を持っているほどに、忘れられないのね) ヒョリンのことなら、耐えられたかもしれない。 攻撃を仕掛けて来るのは、いつもヒョリン本人かその取り巻きである御曹司達だけだから。 でもファランのことは違う。 ヒョリンや御曹司達が口にするのはもちろんのこと、この東宮殿にいてもクァク尚宮やソ尚宮から聞かされる。 その上に、シンが未だに写真を持っていることを知ってしまった。 (あたしは、どうすればいいの?).

次の

【 ねぇ君の 】 【 歌詞 】共有 99筆相關歌詞

君 の いない 部屋 愛 の 光 を 抱きしめ たら まだ いる 気 が し て

俺が親父に猟銃で脳味噌をぶっ飛ばされて撃ち殺されたとき、自分が死ぬなんてこれっぽっちも思いもしなかったよ。 親父がお袋をビール瓶でぶん殴って、ガラス瓶を粉々にしたみたいに意識がバラバラになっちまったのに、まだ死ぬなんて思いもしなかった。 脳味噌がぶっ飛んで、目も鼻も口も、木っ端微塵なのに、全部の意識が生きてるって言ってるんだよ。 バラバラの意識のプリズムに俺の思い出が写ってるんだ。 俺が生まれた瞬間とか、俺が初めてキスをした瞬間とか、俺が初めてヤッちまったお袋のこととか、花井花子を愛しすぎてファックしながら泣いちゃったりすることとか、なんだか、すげえことだって思った。 それをみていたら死なないって思うもんな。 死んでみなきゃ、死ぬことがわからないもんやね。 すげえ発見だよ。 総理大臣から何かの賞をもらえそうさ。 とにかく、死ぬなんて考えもしないわけ。 俺はこのまま頭を猟銃でぶっ放されたって、そのまま、花井花子の家に行って、彼女のおっぱいを触ったり、クンニしたりすると思っていたよ。 死ぬなんてこれっぽちも考えつかないんだよ。 だけど、なんとなくわかるわけだ。 俺は孤独になっちまったってね。 俺には愛が必要だよ。 たぶん、みんなの想像以上にさ。 愛を出産して欲しいぐらいさ。 やっぱり愛だよな。 この世界。 愛、愛、愛、ってことさ。 誰にって? そりゃ、花井花子にね。 彼女に愛されたいんだよ。 彼女に愛されなくちゃ俺の生きてる意味はないって感じで。 彼女は42歳で俺より20個も上で、垂れ乳で、右のおっぱいと左のおっぱいの形が違っていて、なんでも盲目の人なんだよ。 子供の頃、麻疹だかなんだかで、失明しちゃったらしいんだ。 でもさ。 すげえ見えてるよ。 変な言い方だけど。 見えないものさえ見えてると言うかさ。 俺は尊敬してた。 恐れ多いぐらいにね。 でも、彼女を抱きしめていると愛に満ちた。 怖いものなんて何もなかった。 俺の仕草とか、俺の顔とか、俺のペニスの大きさとか、なんでもわかってくれたよ。 俺がどんだけ孤独で、どんだけ、総理大臣が嫌いで(冗談だよ)、花井花子のことを愛しているかさ。 「あなたはあの人よりも大きくないね」って言われてフェラされた時は、流石に落ち込んだけど。 結構残酷なんだよね。 別に、ペニスの大きさぐらいどうでもいいけどさ。 あの人って誰?って思うじゃん? ちょっと詳しい話をするとさ、母親は、親父に家計のために無理やり売春(バイ)させられてて、そうしたら頭がイカれちまって、あたり構わず売春(バイ)しだすから評判になっちまったんだよ。 おサセがいる竹下家ってさ。 それで性病になって、それでもあたり構わず伝染すんだよ。 痺れを切らした親父が灘岡精神病院に送り込んで電気ショック受けさせてて、いなかったんだ。 俺は腹が立ってたよ。 そりゃね。 お袋をそんな目に合わせるんだからさ。 だってさ、俺に性教育してくれたのはお袋だったわけ。 だって初めての相手はお袋だもん。 灘岡団地のすげえ狭い部屋でさ。 親父がいない時、12歳の頃に、「あんたもしっとかなくちゃ、女の子に迷惑をかけるから、私で勉強しておきなさい」って。 そりゃ、そうだよね。 うん、女の子を傷つけちゃダメだ。 池田勇人みたいにさ。 「一億円で純血が守られるなら安い」ってやつ? なんだっけ、そんなものあったよな。 いつか親父に目に物見せてやるって思ってた。 お袋と花井花子は同じ灘岡三好保育員の先生だったんだよ。 で、同い年ってことで仲良くなって。 よく家に連れてきたんだ。 そうしたら自然と彼女も家に遊びにくるようになった。 お袋が病院に行っちゃっても、それでも遊びに来てくれた。 俺のことを心配さえしてくれた。 俺も心を許してたから、彼女に家の合鍵を渡したりしててさ。 そうすると、ひとりじゃ寂しいでしょって。 俺の股座を触りながら。 「あなたお母さんとヤッたんでしょ」なんてさ。 「あなたのことはすべてお見通しなの」ってさ。 それで俺は惚れたはれたってわけだ。 そりゃ、そうかね。 そうでもないかな? うん、人生って何が起こるかわかんない。 それで俺がなんで猟銃でぶっ飛ばされるかって言うとね。 その日は不思議な日だった。 なんでそんなことが起こるんだろうっていう感じだね。 彼女は保育園の仕事帰りに、ひとりで家にやってくると、畳の部屋にいて、青いワンピースでさ、白いソックスで、とても42歳には見えなかったね。 なんかさ、14歳の女の子のように見えるんだ。 いつもそうだよ。 ひとりで家にやってくる時はさ。 んで、手持ち無沙汰かよくわかんないけど、俺の部屋でオナニーするんだよ。 俺、知ってるからさ、いつも仕事を早めに切り上げて、押し入れの奥に入って、それを覗くのが趣味だったんだ。 彼女が目を閉じて、ディルドとか突っ込んでるの見ると、俺っちの愛は満たされた。 俺の心は慈愛に満たされた。 ひょっとしたら俺のことを考えてくれてるのかなってさ。 なんだかそんな気がしてたんだ。 俺のことを一番に考えてくれたら嬉しいよなって。 そんな時に、親父が帰ってきて、俺の部屋のドアバターン!って、でも、彼女は目が見えないから、そんなことお構いなしに、ディルドを突っ込んでよがっていたら、親父がフェラさせたってわけ。 花井花子が親父と、背瘤を作ってニュルニュルと蛆と蛆が絡み合ってるみたいだった。 その日は夏の夕日が差し込んでいて、俺の部屋がオレンジ色に染まっていた。 畳から湯気が上がっていた。 そりゃ、彼女たちの体からか。 ふたりの体はオレンジ色の蛆だった。 まるで腐った死体を燃やしているのに体を貪り合う蛆みたいなさ。 卍に卍に卍に卍に卍に卍に卍に卍に卍に卍に卍に卍に卍に卍に卍に卍に卍に卍に卍に卍に卍に卍に卍に卍に卍に卍に卍に卍に卍に卍に卍に卍に。 俺は押し入れの中からただじっとみているだけだった。 勃起してたけど。 そして彼女はファックされながら俺の名前を呼んでいた。 俺の名前だぜ? ちょっと待てよって。 ふざけんなよって押し入れから飛び出そうとしたけど、なんだか、彼女がよがっている体が綺麗でさ。 おっぱいとか歪んだ性器とか。 なんかオレンジ色の光で燃えていて綺麗だったんだ。 その時に気づいんたんだ。 俺が愛されてるんじゃないんだなってさ。 俺の体が愛されてって言うかさ。 なんか、こう、俺の存在じゃないんだよ。 俺のことは愛されてないって言うかさ。 それで、親父は、俺とおんなじ人を愛してるんだって思ったね。 で、俺は親父以上に愛されたいと思うようになった。 そうしなくちゃ、俺の全部の存在は彼女に受け入れられないと思ったんだ。 だから、親父が、デバガメで彼女とファックして、それで、家を出て行ったらさ、俺、我慢できなくなっちゃって。 そもそも俺の花井花子だし。 絶対に譲れねえよって思ってさ。 俺はトラックの運ちゃんをやってるんだけど。 親父が酒を買いに灘岡湖の近くにある酒屋に行く途中で、轢き殺そうと思ってトラックで跳ね飛ばしてやったんだ。 時速60キロぐらいで。 そうしたらあいつは湖までぶっ飛んでった。 死んじまえばいいと思ってた。 湖で溺死してくれればって。 それでお袋を家に戻そうって思った。 お袋と俺と花井花子で3Pしたら愛に満たされるかなって。 もっとさ。 もっともっと俺には愛が必要なんだよ。 なんだかそんな気がしててトラックの中で勃起してたよ。 そのまま家に帰ったら花井花子がいなくなってた。 そうしたら置き手紙があって。 「ぜんぶお見通し。 私に愛されたい?」って綺麗な字で書かれていた。 彼女、盲目だけど書道7段なんだよね。 関係ないけどさ。 全部、わかってんだよね。 で、俺はひとりで孤独に彼女の裸とか、お袋と3Pすること考えて、マスかいてたら、親父が猟銃を持って家に帰ってくるんだよ。 あいつは猟友会に所属してて、猟銃をぶっ放すのが趣味だったからさ。 あいつの右半身は、痣だらけになってた。 それで「お前を殺して花井花子を手に入れる」って言うからさ。 猟銃の弾丸がバンバン飛んでくる中で、俺はパンツを摺下ろしたままで、逃げ出したけど、勃起したチンポじゃ走りにくいし、俺はただの変態だなって思ってたら情けなくなって、団地近くの灘岡公園で、お陀仏ってわけ。 俺は粉々になっていく脳味噌を使って、死んだらどこにいくのか考えたよ。 ピーナッツくらいしかない脳味噌で。 でも思ってたんだ。 俺はただ愛されたいんだなって。 お袋もそうだし。 何より花井花子にね。 親父よりも愛されたかったけど、それは叶わないみたいだ。 うん、俺の愛は誰よりも弱いんだ。 きっと。 花井花子さえも愛することができない。 だから愛されなくちゃいけなかった。 俺は撃ち殺されたってわけ。 首から上がジンジンする。 でもさ、パンツ摺下ろして、脳味噌がぶっ飛んだ死体なんて誰もみたくないよな。 だからさ、花井花子に内緒にしておいてくれないかな? 俺が猟銃でぶっ殺されたってことを。 お願いだよ。 なあ、友達。 俺は誰よりも花井花子の愛に飢えてたから、君の愛で飢死したって伝えておいてくれないかな。 よろしくね。 サヨナラ。 Starving with your love. Starving with your love. LOVE. My friend. LOVE.

次の